

維新に躍動した人物は星の数ほどいるが、木戸孝允ぐらい勤王の志士たちの中で光っている人物はいない。
円満、好学、多感、建設的、進歩的、温厚、達見、それでいていつも中間的立場をとり、自分を前に出さずに一歩下がって行動している。
坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通らと薩長連合密約をやってのけ、倒幕運動に邁進した快挙は、孝允がいたからだろう。
維新の大物であるのに、生涯ナンバーワンにならず、自分の立場を守ったインテリであった。
自分の器を知っていたのもさることながら、明治維新の演出家であったことは間違いない事実である。
天皇の信任もあつく、死の直前に明治天皇が病床に御臨幸なさったという。
彼の最後の言葉は「西郷、もう大ていにせんか」だった。西南の役での西郷に思いをはせたのだろう。
|
墓地所在地は、変更になっている場合があります。
トップページへ戻る |