
戦国時代前期はまさに国盗り物語であった。だれでも勇気、知力、財力があれば城主になれた。才知があり、弁舌巧みで、損得にさとい道三の活躍は、現代に通じる処世術として学ぶことができよう。一介の油売りから身を起こし、一国一城の主となった。僧侶の経験もある彼は、全てを人生の過程の肥やしにし、持ち前の才能で浮かびあがった。
が、自分の才に溺れてしまったのであろうか、彼の晩年は哀れである。義竜の謀反にあい、岐阜の城下町に火を放ち、長良川の合戦で悲劇の人生を終えた。彼の築いた城、わが国で最初の天守閣を備えた、堅固で難攻不落を誇った岐阜城もまた、炎に包まれながら崩れ去っていった。
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