1920（大正9）年1月30日佐賀県多久市に生まれる。
幼い頃は画家を目指していたが、上京後、山脇高等女学校在学中に田河水泡に弟子入りし、漫画を描き始める。
デビュー作は『狸のお面』。戦前『少女倶楽部』に「仲良し手帳」を連載、三人娘のおしゃまな生活を描いて人気を得た。
戦後、1946（昭和21）年『夕刊フクニチ』に「サザエさん」を連載、1946（昭和24）年より「朝日新聞」に移り25年間にわたる長期連載となる。
親子３世代の生活をコミカルに描いた家庭漫画で子供から大人まで幅広い層に愛読された。
テレビアニメとしては1969（昭和44）年から現在に至るまで庶民性のある家庭漫画として人気を博す。
他に「意地悪ばあさん」「エプロンおばさん」など。
1992（平成4）年5月27日死去。同年7月28日国民栄誉賞受賞。
生涯独身を貫き、姉と二人暮らしであった。遺言に「入院、手術はしない。 葬儀、告別式はせず、密葬。納骨が終わるまで公表しない」とあったため、死亡1ヶ月後の納骨が済むまで公表されなかった。
長谷川の作品は、作者自身と姉の毬子が共同で設立した姉妹社から出版されていた。
しかし、彼女の死後、1993年4月に姉妹社は解散、すべて絶版となった（版権は財団法人長谷川町子美術館が継承）。 しかし、同年9月に朝日新聞社から文庫本が発行されるなど今後の展開が望まれている。